20歳のソウル
監督の秋山です
松大くんにも
特別な思い出があります
松大くんには
大義くんたちと同級生
市船野球部三年生部員、滝沢を
演じてもらいました
20歳のソウルを
編集しているとき
出来るだけ
客観的な目線を失わないように
役に
寄り添いすぎないように
気をつけていたのですが
滝沢のシーンになると
どうしても
涙が出てしまうのです
吹奏楽部ではないけれども
大義くんと
素敵な絆で結ばれた
野球部滝沢は
いわば
僕たちの分身
なんだか
自分を見ているような
気持ちになる
そんな存在なのです
それは
中井さんから
5年前の夏
高校野球千葉大会のことを
よく聞いたからかもしれません
まだ
コロナを知らなかった夏
千葉大会のスタンドでは
大義くんが作曲した
市船ソウルが
誇らしげに鳴り響いていました
報道ステーションの企画取材で
市船吹奏楽部を訪れた中井さん
まだ
今のように
吹奏楽部の皆さんと
顔馴染みでもなかったものの
毎日
炎天下に通う中井さんに
ある日
野球部のレギュラー以外の部員が
話しかけてくれたそうです
その部員の言葉から
野球部の皆さんが
どれだけ
市船ソウルを愛しているか
大義くんが作った曲を
嬉しく思っているか
を
身に染みて
感じることが
出来たそうです
そんな
野球部員への
熱い想いから生まれた
滝沢というキャラクター
まさに
松大くんは
体当たりで
演じてくれました
野球部員だからと
まずは
イケメンの長い髪をバッサリ
丸坊主で
撮影に臨みます
そして
吹奏楽部に混じって
応援団の大太鼓を稽古
大太鼓は
持ち帰れないから
大太鼓のバチを持ち帰り
ひたすら
個人練習をしたと聞きました
クランクインすると
どうしても
明るい顔が出来ない役でもあり
最初は
悲しい表情ばかり
空も
滝沢の気持ちに合わせて
黒い雲で
覆われていました
百束カメラマンと
パチリ
珍しく
明るい顔
松大くんは
役になり切っていたから
こんな笑顔は
数少ない
シャッターチャンスでした
気がつけば
いつも
僕の後ろにいて
じっと
僕を見ていた
松大くん
少しでも
芝居のヒントになればという姿勢が
素晴らしい
松大くんの演じた
野球部員、滝沢
きっと
スクリーンで見た皆さんも
知らず知らずのうちに
涙が流れていると思います
先日
久しぶりに会った
松大くんは
髪も伸びてイケメンでした
また
丸坊主になって
一緒に仕事したい
そんなことを
思いました
©2022「20歳のソウル」製作委員会