こんにちは!中井由梨子です。
今日は市立船橋高校の現役生として映画の撮影に参加しながら、なんと大抜擢で「ユースケ」役を演じることになった小島樹(こじま いつき)さんについてお話したいと思います。
当時、樹さんは吹奏楽部の3年生。
撮影準備のために高橋先生と打ち合わせをしている時に、大義くん役の神尾楓珠さんの、トロンボーンやピアノ演奏の時の手の吹き替え役を探している、というお話をした時です。
この頃、監督は吹き替えではなく、手元も含め、実際の神尾さんにすべて演じていただきたいと希望し、神尾さんも猛練習中でしたが、万が一の場合のことも考え、どなたかいらっしゃらないかと探していました。
(これが神尾さんの努力の成果ですべて徒労に終わったことは、すでに監督のプロダクションノートで語られています)
その時、お名前が挙がったのが小島さんでした。
トロンボーン奏者でピアノもできます。
たぶん、手も大義によく似ている、とのこと。
私たちはその後、コロナで延期になっていた定期演奏会の練習を見学させていただき、小島さんの姿を発見しました。
確かに、大義くんや神尾さんと似た体形をされていました。
実際にお話ししてみると、穏やかな口調の中でもしっかりした受け答え。
さすが吹部の3年生!といった印象でした。
同じ頃、私たちは台本に登場する「ユースケ」役を演じられる俳優さんを探していました。
「ユースケ」は、原作にも登場する、大義くんが弟のように親しくしていた市船吹部の後輩で、実在のNさんの取材を通して描かせていただいた人物です。
映画では、大義くんが卒業後に出会う後輩として描いていますが、とても重要なシーンで登場し、私の中ではかなり思い入れがある役でした。
キャスティングでは、いろんな俳優さんのお名前が上がりましたが、不思議とどの方ともご縁が合わず、難航していました。
そんな時、トロンボーンを練習している小島さんの姿を見ながら、監督がふと仰いました。
「彼はどう?」
たしかに!
私の思い描いていた「ユースケ」にイメージがぴったりです!
しかし、演技経験のない彼に、この役を引き受けてもらえるか、ちょっと不安でした。
高橋先生にご相談すると、先生らしく豪快に笑って「そりゃすげえな!」と驚いてから「本人に聞いてみますのでお待ちください」と仰いました。
そして、待つこと5分ほど。
「OKらしいです!!」
と、高橋先生もびっくりした様子でお返事をくださいました。
「なんと二つ返事!」
なんの迷いもなく「やります」と引き受けてくださった小島さんに、私は大物感を感じずにはいられませんでした(笑)
こうして、現役の市船吹奏楽部生から「ユースケ」が生まれることになったのです。
撮影は、小島さんが卒業して大学生になった4月に行われましたが、もう一度市船ジャージを身にまとい、神尾さんと1対1の真剣芝居を演じてくださいました。
そのシーンは、私の大好きなシーンの一つです。
ぜひ、ご覧いただきたいです。
神尾さんと小島さんの深いつながりは、実はもう一つあるのですが、それはまた今度、じっくり語ることにします!
©2022「20歳のソウル」製作委員会