『20歳のソウル』Production Notes

2022.04.07
最新情報
市船野球部とダンス部

皆さん、こんにちは。

中井由梨子です。

 

本日もマスコミ試写会が行われました!

たくさんのマスコミの方々、関係者の方々がいらっしゃいました。

 

ロケ地のコーディネートをしてくださったり、エキストラを集めてくださった皆さんもいらしてくださいました。

 

 

そして、以前このプロダクションノートでも取り上げた、野球シーンを支えてくださった、市船野球部の海上雄大監督、そして対戦相手として手を挙げて下さった東京学館船橋高等学校野球部の黒川敏行監督がお二人で観に来てくださいました。

 

 

野球部の皆さんには本当にお世話になりました。

ぜひ、野球シーン撮影秘話のプロダクションノートをご覧ください!

(3月14~3月18日のプロダクションノート、全5話に渡って綴っています。)

 

 

2017年。

大義くんの取材を行なっていた頃、私は市船ソウルを生で聴きたくて、千葉大会の予選に通い続けていました。

 

スタンドで応援する野球部応援団と吹奏楽部、そしてダンス部の皆さん。この年は、惜しくも準々決勝で敗れてしまいましたが、敗退が決まった瞬間、私の目に飛び込んできたのは野球部応援団長の姿でした。

 

いつも笑顔で、明るく、ユーモアたっぷりの応援で皆を笑わせていた応援団長さん。立ち去り難く、私は彼に近づいて今の心境を伺いました。

 

「市船ソウルは、本当に魔法みたいな曲で。いざという時、いつも使わせてもらいました。もっと、やりたかった。ダンス部もこの試合で引退なので・・」

 

球場を出たところで、ダンス部の3年生たちが泣いていました。

 

「もっと長く踊っていたかった」

 

 

かけがえのない、高校三年生の夏。

大義くんも仲間たちと駆け抜けた、一生に一度の夏。

 

 

この野球部とダンス部の取材が、後の私の小説の中で生き生きとした情景を与えてくれました。

 

そして、最後まで大声を張り上げてスタンドから声援を送っていた野球部応援団の皆さんの姿を、原作には登場しない「滝沢」という人物として、映画では表現させていただきました。

 

 

あの夏の日、青春を市船で燃やした皆さんも今頃はそれぞれの道で人生を歩んでおられることでしょう。そんな皆さんにも、この映画が届きますように。

 

©2022「20歳のソウル」製作委員会